札幌で家づくりを考えるなら、まず意識したいのが地震への備えです。札幌の周辺には活断層があり、将来大きな揺れに見舞われる可能性があります。そんな中で家族を守るカギになるのが、住宅の耐震性能を数値で示す耐震等級と設計の考え方です。
札幌の地震リスクと耐震等級3のポイント、土屋ホーム・日本ハウスHD・住友林業の特徴を比較し、補助金活用まで分かりやすく解説する保存版ガイドです。
初めて家づくりを考える方にも安心の内容です。この記事では、札幌市の地震リスクや木造住宅向けの補助制度を押さえつつ、耐震等級3に対応した代表的な3社の特徴を比較します。
構造計算の考え方や間取りの自由度、構造材や施工精度の違いを整理しながら、自分たちに合う会社をイメージできるようにまとめていきます。
札幌の地震リスクと設計

札幌は比較的地盤が安定しているイメージがありますが、北海道全体で見ると大きな地震が繰り返し発生してきた地域です。
札幌市も第4次地震被害想定を公表し、震度6強から7程度の大きな揺れが起こり得る前提で被害シミュレーションを行っています。
そのため、新築でもリフォームでも、単に建築基準法を満たすだけでなく、大きな地震のあとも自宅で生活を続けられるレベルの耐震性が求められると言えます。
また、札幌市では昭和56年5月31日以前に建てられた木造住宅を対象に、耐震診断や耐震改修工事費を補助する制度を用意しており、最大140万円までの助成が可能です。
こうした地域の前提を踏まえたうえで、どの耐震等級を選ぶか、どの会社に依頼するかを考えることが、これからの札幌の家づくりでは欠かせない視点になるでしょう。
等級と構造計算
耐震等級は、住宅の耐震性能を3段階で示す指標で、等級1が建築基準法レベル、等級2がその1.25倍、等級3が1.5倍の強さとされています。
特に等級3は、消防署や警察署など防災拠点と同等の耐震性能とされ、震度6強から7程度の大地震でも倒壊や崩壊を防ぎ、損傷も抑えることを目標にした水準です。
年々地震保険の加入者が増える中で、等級3の住宅は保険料の割引対象となるケースが多く、保険料が最大50パーセント程度軽減されることもあります。
一方で、「耐震等級3相当」という表現は、第三者機関の正式な評価書がない場合も含まれるため、地震保険やローンの優遇が受けられないことがある点に注意したいところです。
本当に安心できる家を選ぶなら、等級3の評価書を取得しているか、どのレベルの構造計算を行っているかを確認することが重要と言えるでしょう。
可変性・間取り
耐震等級3の家というと、「壁が増えて間取りが制限されるのでは」と不安に感じる方もいるかもしれません。
たしかに、耐力壁を増やしたり、構造バランスを整えたりする必要があるため、大開口や吹き抜けに制約が出る場合があります。
しかし、柱と梁を強固に一体化させる構法や、大断面の柱を用いる構造を選べば、耐震等級3でも広いリビングや大きな窓を取り入れやすくなります。
また、将来の間取り変更を見据えて、耐力壁の位置を慎重に計画しておけば、子どもの成長やライフスタイルの変化に合わせたリフォームの自由度も確保することも可能でしょう。
耐震性能と可変性を両立するには、早い段階から構造計画と暮らし方のイメージをすり合わせることがカギを握ると言えます。
対応会社3選

ここからは、札幌エリアで耐震等級3に対応した住宅を提案している代表的な3社を取り上げ、特徴を比較していきます。
取り上げるのは、北海道を代表するハウスメーカーである土屋ホーム、日本ハウスホールディングス、そして全国展開する大手の住友林業です。
いずれも耐震性に力を入れている会社ですが、構造計算の方法や採用している構造材、工法の考え方、断熱や防災への取り組みに違いがあります。
さらに、札幌市や北海道の補助金を活用した耐震改修、断熱改修にも親和性が高い会社ばかりなので、長期的な住まいの性能を重視したい方には心強い選択肢と言えるでしょう。
それぞれの強みを知ることで、自分たちの価値観や暮らし方に合うパートナーを見つけやすくなります。
株式会社土屋ホーム

土屋ホームは、寒冷地で培った高断熱高気密の技術と、防災力の高い構造を組み合わせた家づくりで知られる会社です。
全棟で緻密な構造計算を行い、許容応力度計算にもとづく耐震等級3を標準とすることで、同じ等級3の中でも一段上の安全性を目指しています。
さらに、独自のBESーT構法により、基礎と柱の接合部に強固な金物を用い、地震や台風の力を建物全体で分散して受け止める仕組みを採用しています。
木よりも1.2倍から1.5倍程度強いとされるエンジニアリングウッドを適材適所で使うことで、反りや歪みを抑えながら長期的な強度を確保している点も安心です。
加えて、札幌市内のモデルハウスでは、無暖房で二四時間たっても室温が十五度を下回らないレベルの断熱性能を実証しており、停電時にも自宅を避難場所として活用しやすい点が大きな魅力でしょう。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社土屋ホーム |
| 所在地 | 北海道札幌市北区北9条西3丁目7番地 土屋ホーム札幌北九条ビル |
| 創業年月 | 1969年6月 |
| 公式サイト | https://www.tsuchiyahome.jp/ |
施工精度
いくら耐震等級3の設計をしても、現場の施工精度が低ければ、本来の性能を発揮できません。土屋ホームでは、寒冷地での施工経験を積んだ職人が多く在籍しており、断熱や気密、構造金物の取り付け精度にこだわった現場管理を行っているところに強みがあります。
また、外断熱と高気密を両立させる施工では、柱や梁が結露しないよう構造内部の温度環境まで考えた納まりとし、構造材が長期間健全な状態を保ちやすい点が特長です。
こうした施工レベルは、地震時だけでなく、長年の荷重や気候変動に耐えるうえでも重要な要素になります。
設計段階での構造計算と、現場での丁寧な施工が両輪となることで、カタログ数値に頼らない実感できる安心感が生まれると言えます。
また、もっと詳しく知りたい方は土屋ホームの公式サイトを訪れてみてください。
以下の記事では土屋ホームのさらに詳しい口コミ・評判、施工事例を紹介していますので、気になる方はぜひ一度お読みになってみてください。

日本ハウスホールディングス

日本ハウスホールディングスは、檜の無垢柱を活用した「新木造ストロング工法」によって、耐震等級3の家づくりを行っている会社です。
阪神淡路大震災の200%に相当する加振実験でも高い耐震性能が確認されており、大きな地震に対しても粘り強く耐える構造を目指しています。
強い柱、強い床、強い壁という三つの要素を組み合わせる考え方が特徴で、四寸角の檜無垢柱や高い水平剛性を持つ床組、構造用合板を使ったストロング壁などを採用しています。
構造体の接合部にはHT座付ナットと呼ばれる専用金物を用い、ナットの緩みを防ぐことで、長期にわたって構造性能を維持しやすい設計としている点も見逃せません。
さらに、オプションで制震パネルを追加することで、耐震と制震の両方を取り入れ、二階床の揺れ幅を大きく低減する提案も可能になっています。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社日本ハウスホールディングス |
| 所在地 | 〒102-0072 東京都千代田区飯田橋4-3-8 日本ハウスHD飯田橋ビル |
| 電話番号 | 0120-247-300 |
| 会社HP | https://www.nihonhouse-hd.co.jp/ |
構造材と耐久
日本ハウスホールディングスの大きな特徴は、構造材として国産檜を前面に打ち出している点です。檜無垢柱は、四面に切り溝加工を施すことで強度と耐久性を高めており、岩手県の試験機関でその性能が確認されています。
床や壁の構造では、実験値で6.25倍の剛性を持つとされるストロング床組や、筋かい壁の数倍の強度を持つストロング壁を採用し、地震エネルギーを効率よく受け止める工夫がなされています。
また、高断熱高気密やZEHへの対応など、省エネ性能を高める商品ラインナップも用意しており、耐震性と快適性を両立したい方にとって相性の良いメーカーと言えるでしょう。
檜の香りや質感を重視しながら、数値で裏付けされた耐震性能と長期保証を重ねていくことで、暮らしの安心を長く支えてくれる存在になります。
以下の記事では、株式会社日本ハウスホールディングスのさらに詳しい口コミ・評判、施工事例を紹介していますので、気になる方はぜひ一度お読みになってみてください。

住友林業株式会社

引用元:株式会社住友林業公式HP
住友林業は、木造ながら大きな開口や自由度の高い間取りを実現できるBF構法を採用しつつ、耐震等級3を標準とする大手ハウスメーカーです。
BF構法は木質梁勝ちラーメン構造に分類され、柱と梁を強固に一体化させることで、建物全体で地震力を受け止めるフレームをつくる工法とされています。
この構造により、従来の木造住宅で必要だった筋かいや耐力壁を最小限に抑えながら、耐震性と設計自由度を両立できる点が大きな魅力です。
実大振動実験では、東日本大震災を上回る3406ガル相当の揺れを加えたうえで、震度7クラスの振動22回と余震を想定した多数回の加振を行い、構造躯体に大きな損傷がないことを確認しています。
さらに、最大7.1メートルの大開口や3メートルを超える天井高、コーナーサッシなど、開放感のあるデザイン提案に強みがあり、耐震とデザイン性をバランスよく両立させたい方に選ばれているメーカーです。
| 会社名 | 住友林業株式会社 札幌支店 |
| 所在地 | 〒063-0804 北海道札幌市西区二十四軒4条2-1-29 |
| 電話番号 | 011-805-0345 |
| 設立 | 1948年2月20日 |
| 対応可能エリア | 記載なし |
| 公式サイトURL | https://sfc.jp/ie/area/office/result/0101100816/ |
BF構法
BF構法の核となるのが、幅五百六十ミリの大断面集成柱「ビッグコラム」です。ビッグコラムは十分に乾燥させた板材を重ね合わせて作ることで、木材特有の反りや割れを抑えつつ、高い強度と寸法安定性を実現しています。
さらに、柱と梁、基礎をつなぐ部分にはメタルタッチ接合と呼ばれる独自の金物接合を採用し、金属同士を直接固定することで、長期間にわたり高い耐震性能を維持しやすい点も特徴です。
このフレーム構造によって、耐力壁に頼りすぎることなく大空間や大開口を設計できるため、家族のライフスタイルや将来のリフォームにも柔軟に対応しやすくなります。
木の質感やデザイン性にこだわりつつ、構造的な裏付けも重視したい方にとって、BF構法は有力な選択肢になると考えられます。
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まとめ

札幌で家づくりを考えるとき、地震リスクを軽視せず、耐震等級や構造計算のレベルまで確認することが大切です。
とくに、震度6強から7程度の揺れにも備えたいなら、建築基準法レベルの等級1ではなく、防災拠点並みの耐震性を目指す等級3を前提に検討したいところです。
札幌市の木造住宅耐震改修工事等補助事業や北海道の耐震化支援といった公的な補助制度も上手に活用すれば、耐震設計や改修工事にかかる費用負担を抑えながら、安全性を高めていくことができます。
今回紹介した土屋ホーム、日本ハウスホールディングス、住友林業はいずれも耐震等級3に対応し、構造計算や構造材、施工精度に独自の強みを持つ会社です。
複数社から提案を受け、構造や間取り、断熱、予算、アフターサービスまでじっくり比較することで、自分たちの価値観に合ったパートナーが見えてくるに違いありません。
地震に強い家を選ぶチェックリスト

最後に、札幌で地震に強い家を選ぶときのチェックポイントを簡単に整理しておきます。
まず、耐震等級は正式な評価書付きの等級3かどうか、構造計算は許容応力度計算まで行っているかを確認しましょう。
次に、模型や構造見学会などで、柱や梁、金物、耐力壁の配置など、実際の構造を自分の目で確かめておくと安心です。
また、断熱や気密、防火性能、防災設備など、地震以外のリスクへの備えも含めてトータルで提案してくれる会社かどうかも大切な判断材料になります。
最後に、札幌市や北海道の補助金、住宅ローン減税、地震保険の割引など、家計面でのサポートまで説明してくれる会社を選ぶと、長期的な安心につながります。
札幌で耐震等級3住宅を実現するステップ
具体的な進め方としては、まず札幌市の無料耐震診断や耐震改修補助制度の内容を確認し、自分たちの条件でどの程度の支援が受けられるかを把握するところから始めたいものです。
次に、土屋ホーム、日本ハウスホールディングス、住友林業など、耐震等級3に強い会社のモデルハウスや構造見学会に足を運び、実際の建物の揺れにくさや温熱環境、デザインの違いを体感してみましょう。
そのうえで、複数社から間取りプランと見積もりを取得し、耐震性能、断熱性能、メンテナンス性、保証内容を一覧で比べながら、家族にとってバランスの良い一社を選ぶことが大切です。
札幌の気候と地震リスクを踏まえて丁寧に検討を重ねていけば、耐震等級3を備えた安心で快適な住まいが、長く家族の暮らしを支えてくれるに違いありません。
最後は、信頼できる担当者とじっくり対話しながら、一歩ずつ理想の家づくりを形にしていきましょう。
加えて、契約前には図面や仕様書、構造計算書だけでなく、実際に建築したオーナーの声も確認し、住み心地やメンテナンスのしやすさについて率直な感想を聞いておきたいものです。
営業担当者だけでなく、設計担当者や現場監督とも直接話すことで、自分たちの要望がどの程度まで柔軟に反映できるのか、コミュニケーションの相性はどうかといった点も見えてきます。
札幌の冬は長く厳しいため、暖房計画や換気計画、雪への配慮、外部収納の取り方など、地震以外の暮らしやすさに関わるポイントも遠慮なく質問し、納得できるまで説明してもらいましょう。
打ち合わせの記録や提案内容をしっかり残しておけば、後から家族で検討するときにも比較しやすく、完成後に「聞いておけばよかった」と感じる場面を減らせます。
最終的には、図面や数値だけでなく、担当者が自分たちの暮らしをどれだけ真剣に理解しようとしてくれているか、長い付き合いを安心して任せられるかどうかが、札幌での家づくりを成功させる大きな決め手になります。
また、資金計画の面では、頭金の有無や住宅ローンの種類、返済期間によって月々の負担が大きく変わるため、複数パターンのシミュレーションを出してもらい、無理のない返済計画を一緒に考えてくれる会社かどうかも確認しておきたいですね。
とくに、耐震等級3や高断熱高気密住宅は保険料の割引や光熱費削減などの経済的メリットが大きいため、建築費だけを単純に比較するのではなく、35年程度のライフサイクルコストで見たときにどの提案がもっともバランスがよいかを検討する姿勢が求められます。
必要に応じてファイナンシャルプランナーにも相談し、教育費や老後資金とのバランスを踏まえながら、安心して払い続けられるラインを明確にしておきましょう。
そのうえで、構造や性能、デザイン、資金計画の四つの視点から総合的に見て信頼できると感じられる会社を選べば、完成した住まいに対する満足度も高まり、地震が起きたときにも「この家なら大丈夫」と落ち着いて過ごせるはずです。
安心できる構造と無理のない資金計画、そして日々の暮らしを大切にする設計を丁寧に組み合わせていけば、耐震等級3の住まいは決して特別な贅沢ではなく、札幌で家族が長く笑顔で暮らすための心強いスタンダードになっていくでしょう。
一歩情報を集めて選択肢を整理し、自分たちらしい優先順位を共有しながら、納得のいくパートナー探しを進めたいものです。焦らず比較する姿勢がとても大切なポイントですね。
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