日本全国でも特に冬の寒さが厳しいことで知られる北海道。長期間にわたる厳しい寒さから身を守るためには、暖房は欠かせません。
しかし、暖房器具の種類は多種多様で、それぞれメリットとデメリットがあります。冬の北海道で快適に過ごすためには、それぞれの暖房対策について知った上で自分のライフスタイルに合ったものを設置することが大切です。
本記事では、暖房器具の種類、選び方、設置方法、光熱費を抑えるポイントなど、北海道で快適な冬を過ごすための情報を解説しています。北海道に住んでいる方、これから北海道に住む予定のある方の参考になれば幸いです。
北海道の冬の寒さ
北海道は、冬になると平均気温が氷点下になる地域です。1月2月の平均気温は、札幌で-2.1℃、旭川で-4.1℃、帯広で-4.5℃と、全国的に見ても非常に厳しい寒さです。
さらに、内陸部では-20℃以下になることもあります。寒冷地域である北海道では暖房対策が欠かせません。
また、それぞれのライフスタイルや使い方に合った暖房対策を選択する必要があります。
北海道で主流な暖房器具
北海道で主流な暖房器具は、以下のとおりです。
それぞれの特徴、メリット、デメリットを理解した上で、最適な暖房器具を選びましょう。
灯油ストーブ
北海道で最も一般的な暖房器具は灯油ストーブです。灯油ストーブは、燃料となる灯油を燃焼させて熱を発生させる暖房器具です。灯油ストーブのメリット・デメリットとしては下記が挙げられます。
メリット | デメリット |
---|---|
・ランニングコストが比較的安い ・暖房能力が高い ・停電時でも使用できる | ・灯油の補充や定期的なメンテナンスが必要 ・換気をしなければ一酸化炭素中毒のリスクがある ・ニオイや音が気になる |
灯油ストーブは暖まりやすいため一般的に使用されることが多い暖房器具です。一方で、使用前に取扱説明書をよく読んで正しく使用することが大切です。
特に、小さなお子様やペットがいる家庭では、安全性に配慮して設置する必要があります。また、一酸化炭素中毒を防ぐために、換気を十分に行いましょう。
電気ストーブ
電気ストーブは、電気エネルギーを利用して熱を発生させる暖房器具です。北海道以外の地域でも利用している家庭も多いでしょう。電気ストーブのメリット・デメリットとしては下記が挙げられます。
メリット | デメリット |
---|---|
・設置や操作が簡単 ・灯油ストーブのようなニオイや音がなく、安全性が高い ・停電時には使用できない | ・ランニングコストが高い ・暖房能力が灯油ストーブに比べて低い |
電気ストーブは誰でも使用しやすく、寒冷地域以外でも利用率の高い暖房器具です。しかし、北海道の寒さ対策としては少し衰えてしまいます。
また、北海道では雪災害で停電になる場合もあります。電気ストーブは、電気がなければ使用できないため、停電時の暖房対策を別途考えておくことが大切です。
エアコン
エアコンは、冷暖房両方に使用できる電気式の暖房器具です。全国どの家庭にも基本的に設置されています。エアコンのメリット・デメリットとしては下記が挙げられます。
メリット | デメリット |
---|---|
・部屋全体をムラなく暖められる ・タイマー機能や温度調節機能など、便利な機能が搭載されている ・電気ストーブに比べてランニングコストが安い | ・室外機の設置が必要 ・暖房能力が灯油ストーブに比べて低い ・古いエアコンは、電気代が高くなる |
エアコンは、冷暖房両方に利用できるため、東京などの寒さが厳しくない地域では冬に一般的に使用されています。しかし、エアコンが汚れていたり、古いタイプのエアコンは電気代が高くなってしまいます。
そのため、定期的なメンテナンスが必要です。また、暖房効率を高めるためには、部屋の断熱性を高めることが重要です。室外機は雪や霜の影響を受けやすいため、北海道の暖房対策としてはおすすめできません。
ガスファンヒーター
ガスファンヒーターは、都市ガスやプロパンガスを利用して熱を発生させる暖房器具です。石油ファンヒーターと似ていますが、給油の必要がなく、ガス栓に繋いで利用します。ガスファンヒーターのメリット・デメリットとしては下記が挙げられます。
メリット | デメリット |
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・部屋全体をすぐに暖められる ・ニオイや音が少なく、安全性が高い | ・ランニングコストが灯油ストーブや電気ストーブよりも高い ・都市ガスやプロパンガスの供給がされていない地域では使用できない ・ガス栓がないと利用できない |
ガスファンヒーターは暖房能力が高い上に燃料タンクがないため、軽量で扱いやすいですが、都市ガスやプロパンガスの供給がなければ利用できません。そのため、地域によって利用できない場合があります。
自分の住んでいる地域が対象の地域かどうか確認した上で利用する必要があります。
床暖房
床暖房は、床下から熱を発生させて部屋全体を暖める暖房システムです。最近の住宅では、家を建てた際に、床暖房を設置する住宅も増えています。床暖房のメリット・デメリットとしては下記が挙げられます。
メリット | デメリット |
---|---|
・部屋全体をムラなく暖められる ・風を起こさないため、乾燥しにくい ・家具の配置に影響を与えない | ・設置費用が高い ・ランニングコストが灯油ストーブや電気ストーブよりも高い ・古い住宅では、設置できない場合がある |
床暖房は部屋全体を暖めることが可能ですが、床暖房だけでは北海道の冬の寒さを耐えきることはできません。また、最近の住宅は昔に比べて隙間が少なく断熱性能も良くなった住宅ということもあり、床暖房が必要ないという方もいます。
暖房器具の選び方
暖房器具は、種類や機能によって価格が大きく異なります。そのため、暖房器具を選ぶ際には、以下のポイントを考慮しましょう。
以下でそれぞれ詳しく解説するため、ぜひ参考にしてください。
暖房する部屋の広さ
暖房器具を選ぶ際には、暖房する部屋の広さを考慮する必要があります。暖房器具にはそれぞれ適応畳数が設定されています。
部屋の広さに合っていない暖房器具を選ぶと、暖房効率が低下したり、電気代が高くなったりする可能性があるため注意が必要です。部屋の畳数に対して必要な電力数の目安は以下の通りです。
間取り(畳) | 電力(kW) | 暖房器具種類 |
---|---|---|
6畳 | 2.5kW | 電気ヒーター |
8畳 | 3.0kW | 石油ファンヒーター、電気ストーブ |
10畳 | 4.0kW | エアコン、ガスファンヒーター |
12畳 | 5.0kW | エアコン、石油ストーブ、床暖房 |
14畳 | 6.0kW | エアコン、石油ストーブ、床暖房 |
部屋の構造や断熱性によっても、暖房能力が異なってしまうため、自分の部屋の構造や断熱性を把握しておくことが大切です。
予算
暖房器具は、種類や機能によって価格が大きく異なります。予算を決めずに暖房器具を選ぶと、予算オーバーしてしまう可能性があるため注意が必要です。
暖房器具を購入する際には、何のために、どこで利用するのかを明確にしておきましょう。各暖房器具の平均価格は以下の通りです。
- 灯油ストーブ:1万円~3万円
- 電気ストーブ:5千円~3万円
- エアコン:10万円~30万円
- ガスファンヒーター:10万円~30万円
- 床暖房(設置費用):30万円~100万円
暖房器具は本体の購入価格だけでなく、燃料代や電気代などのランニングコストもかかるため、利用頻度や利用シーンまで考慮する必要があります。長期的な視点で費用対効果を考えることが大切です。
ランニングコスト
上記でも述べたように、暖房器具は本体の価格だけでなく、ランニングコストもかかります。暖房器具のランニングコストは、種類によって大きく異なります。
電気代や燃料代を節約するためには、ランニングコストが低い暖房器具を選ぶことが重要です。ランニングコストの目安は以下の通りです。
暖房器具種類 | コスト(円) | 時間 |
---|---|---|
灯油ストーブ | 約15円~20円 | 1時間あたり |
電気ストーブ | 約20円~30円 | 1時間あたり |
エアコン | 約10円~20円 | 1時間あたり |
ガスファンヒーター | 約20円~30円 | 1時間あたり |
床暖房 | 約10円~20円 | 1時間あたり |
ランニングコストは部屋の広さや設定温度によって異なります。使用していない部屋は電源を切ったり、温度を上げすぎないなどの工夫をすることが大切です。
安全性
暖房器具は、火を取り扱うものが多いため、使用前に取扱説明書をよく読んで正しく使用することが重要です。気をつけて使用しなければ、火災や一酸化炭素中毒のリスクがあります。
安全性を重視して、安全機能が充実した暖房器具を選ぶことが重要です。最新の暖房器具には、安全機能がついた器具が増えています。安全対策のしっかりした暖房器具を使用しましょう。
また、小さなお子様やペットがいる家庭では、特に安全に注意する必要があります。家族構成やライフスタイルを考慮した上で、適切な暖房器具を選択しましょう。
機能性
最近の暖房器具には、さまざまな機能が搭載されています。生活に合わせて必要な機能を事前に検討しておくと、より快適に暖房器具を使用することが可能です。主な機能は以下の通りです。
- タイマー機能
- 温度調節機能
- リモコン操作
- 人感センサー
- 空気清浄機能
しかし、機能が多いほど、価格が高くなります。必要な機能だけを選ぶことが大切です。
光熱費を抑えるポイント
北海道の冬の暖房費は、全国的に見ても非常に高くなります。光熱費を抑えるためには、以下のポイントに注意しましょう。
- 部屋の断熱性を高める
- 適切な温度設定にする
- 節電モードを活用する
部屋の断熱性を高めることで、熱を外に逃がさずに暖房効率を高めることが可能です。具体的には、窓やドアの隙間を塞ぐ意識をしたり、壁や天井に断熱材を施工する、内窓を設置するなどが挙げられます。
また、暖房の温度設定を1℃下げるだけで、年間約10%の暖房費を節約できます。室温は20℃前後を目安にして、外出時や就寝時は、温度設定を低めに設定しましょう。
エアコンや電気ストーブには、節電モードが搭載されています。節電モードを活用することで、電気代を節約できます。
札幌市での家づくりなら土屋ホームがおすすめ
項目 | 詳細 |
---|---|
会社名 | 株式会社土屋ホーム |
所在地 | 北海道札幌市北区北9条西3丁目7番地 土屋ホーム札幌北九条ビル |
設立年月 | 2017年10月 |
公式サイト | https://www.tsuchiyahome.jp/ |
土屋ホームは創業50年以上の歴史がある住宅メーカーです。『永く快適に暮らせる家』をコンセプトに北海道を中心に住宅を提供しています。
土屋ホーム独自の『外断熱BES-T構法』を採用し、内部結露にも強い高気密高断熱の住宅を実現していることが特徴です。また、自社工場にて一貫した施工管理体制を取り、ZEHや全棟耐震等級3にも対応しているため安心して依頼できます。
気になる方は気軽に相談してみましょう。
まとめ
本記事では、北海道の暖房対策の特徴や注意点まで紹介しました。北海道の暖房対策はそれぞれの特量を理解した上で自分のライフスタイルに合ったものを設置する必要があります。
自分に合った暖房対策をすることで快適で省エネも実現できます。会社選びが重要にはなりますが、いくつかの会社を比較して理想の住宅を実現してください。
本記事があなたのお役に立てば幸いです。