注文住宅の初期費用は?内訳や費用相場、費用を抑えるポイントも解説

注文住宅初期費用に関する画像

注文住宅を建てたいと考えたとき、まず気になるのが「初期費用はいくら必要なのか?」という点ではないでしょうか。

住宅ローンとは別に、契約時や工事着手時などにまとまった費用が求められる場面もあります。事前に内訳や相場を理解しておくことで、予算計画や資金準備がスムーズに進めることが可能です。

本記事では、注文住宅を建てる際にかかる初期費用の種類や内訳と費用相場、費用を抑えるポイントなどについて解説します。

注文住宅を建てようと検討している方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。

また、以下の記事で⁨⁩は札幌市でおすすめの注文住宅会社を紹介していますので、住宅会社選びでお悩みの方はぜひ参考にしてみてください。

目次

注文住宅を建てる際にかかる初期費用の種類

注文住宅にかかる初期費用の種類は、建物の建築費用だけでなく、土地代や付帯工事費、諸費用など多岐にわたります。これらは住宅ローンの融資実行前に支払う必要があることも多いため、あらかじめ全体像を把握しておくことが大切です。

注文住宅を建てる際にかかる初期費用の種類とその概要と共に、以下の表にまとめたので、ぜひご覧ください。

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費用の種類内容の概要
本体工事費建物本体の建築にかかる費用。基礎工事・構造体・屋根・内装・住宅設備などが含まれます。
付帯工事費建物以外の工事費用。外構、地盤改良、上下水道引き込み、照明・カーテン設置などが該当します。
諸費用登記費用、住宅ローン手数料、火災保険料、地鎮祭・上棟式費、引っ越し費用などの雑費です。
土地購入費用土地代や仲介手数料、登記費用、固定資産税の清算金など、土地取得に伴う諸費用です。

注文住宅にかかる初期費用の内訳と費用相場

ここからは、注文住宅にかかる初期費用の内訳と費用相場について詳しく解説します。それぞれの費用がどのような内容を含み、どの程度の金額がかかるのかを把握しておくことで、無理のない資金計画が立てやすくなります。

それぞれの費用項目ごとの内容と相場について、以下で詳しく解説します。

本体工事費

本体工事費とは、建物そのものの建築にかかる費用を指します。注文住宅の本体工事費は、主に費用全体の70%といわれています。

具体的には、全国的な相場としては、延床面積30〜40坪程度の住宅で2,000〜2,500万円前後が目安です。ただし、使用する素材や建物の形状、設備のグレードなどによって大きく変動します。建物の外観や構造にこだわる場合は、費用がさらに上がる点に注意が必要です。

本体工事費の内訳

本体工事費には、住宅の構造や内装・設備など、建物そのものに関わる多くの工程が含まれます。どのような内容が含まれるのかを把握しておくことで、見積もりの確認や費用の比較もしやすくなるので、確認しておくことが重要です。

以下に、本体工事費の主な内訳をまとめたので、参考にしてみてください。

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項目内容の概要
基礎工事建物の土台をつくるための工事。コンクリート打設などが含まれる。
構造・躯体工事柱・梁・壁・屋根などの建物の骨組みを形成する工事。
外装工事屋根材・外壁材などの取り付け、雨樋などの外回りに関する仕上げ。
内装工事天井・壁・床などの仕上げやクロス貼り、フローリング施工など。
設備工事キッチン・トイレ・浴室・給湯器・配管など、生活に必要な設備の取り付け工事。

付帯工事費

付帯工事費とは、建物本体以外の工事にかかる費用です。付帯工事費の費用相場は、注文住宅の総額費用の20%前後が相場と言われています。

相場としては200〜400万円程度ですが、敷地条件や施主のこだわりによっては変動します。見積もりでは本体工事費に含まれていないことが多いため、別途確認が必要です。

付帯工事費の内訳

付帯工事費は、建物本体以外に必要となる工事費用であり、土地の状態や住まい方によって内容や金額が大きく変わります。何にどれだけの費用がかかるのかを把握しておくことで、予算オーバーを防ぐことにもつながります。

以下に、主な付帯工事費の内訳をまとめました。

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項目内容の概要
外構工事駐車場・門・フェンス・庭・アプローチなど外回りの整備工事。
地盤改良工事軟弱地盤の場合に必要となる補強工事。地盤調査の結果によって実施される。
インフラ引き込み上下水道・電気・ガスなどを建物に接続するための工事。
給排水設備工事宅内の配管設置や給水・排水に関する工事。
仮設工事足場や仮囲い、仮設トイレなど工事に必要な一時的設備の設置工事。

諸費用

諸費用の費用相場は、主に注文住宅の総額費用の10%前後と言われています。これらは細かい費目が多いですが、合計すると100〜200万円程度になることが一般的です。

住宅ローンの融資実行前に現金での支払いを求められるケースも多いため、計画的な準備が必要です。

諸費用の内訳

諸費用は多くの項目に細かく分かれており、それぞれの内容を把握しておくことが大切です。建物の工事費や土地代とは別に必要となる費用のため、見積もり段階での確認が欠かせません。以下に、代表的な諸費用の内訳をまとめました。

項目内容の概要
住宅ローン関連費用手数料、保証料、事務手数料、ローン契約にかかる印紙税など
登記費用所有権保存登記、抵当権設定登記、司法書士報酬など
火災保険料火災や自然災害に備える保険の加入費用(期間・補償範囲により異なる)
地鎮祭・上棟式費用工事の安全を願って行う神事にかかる初穂料や設営費用など
引っ越し・仮住まい費完成までの住まいや引っ越しにかかる費用(必要な場合のみ発生)

土地購入費用

土地購入費用は、エリアや駅からの距離、地形や面積などによって大きく異なります。特に、都市部などは土地の価格が高くなる傾向があります。また、建築条件付き土地かどうかによっても、費用構成が大きく変わるので注意が必要です。

ここからは、国土交通省の『東京圏の市区の住宅地の平均価格等』と『令和6年地価公示』の情報を元に、エリアごとの土地価格相場について解説します。

主要都市の土地価格相場を以下の表に詳しくまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。

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主要都市平均価格(/㎡)上位価格(/㎡)
東京都千代田区296万8,600円439万円174万円
東京都品川区97万1,000円255万円67万2,000円
東京都板橋区47万2,200円68万6,000円33万5,000円
北海道札幌市11万800円75万円3,400円
神奈川県横浜市24万5,800円78万円9万1,600円
千葉県千葉市13万2,100円36万5,000円1万4,300円
愛知県名古屋市21万2,900円190万円7万8,500円
大阪府大阪市26万5,000円125万円9万4,500円
兵庫県神戸市15万7,800円60万4,000円9,600円
福岡県福岡市21万7,200円114万円1万6,000円

参照元:OPEN HOUSE

参照元:東京圏の市区の住宅地の平均価格等

参照元:令和6年地価公示

土地購入費用の内訳

土地購入費用には、土地そのものの価格だけでなく、購入手続きに必要な各種費用も含まれます。見落としがちな項目もあるため、事前に把握しておくことが大切です。以下に、土地購入時に発生する主な費用の内訳をまとめました。

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項目内容の概要
土地代金土地そのものの価格(坪単価や面積によって変動)
仲介手数料不動産会社に支払う手数料(売買価格に応じて計算)
登記費用所有権移転登記や司法書士への報酬など
固定資産税の清算金売主と買主の間で日割り精算する固定資産税の分担金
印紙税土地売買契約書に貼付する印紙の費用

注文住宅における初期費用が必要になるタイミングは?

注文住宅では、住宅ローンの融資実行前にまとまった金額を支払う場面がいくつかあります。したがって、初期費用がどのタイミングで必要になるのかを把握しておくことは、資金計画をスムーズに進めるうえで非常に重要です。

自己資金が足りないと、契約が進められないケースもあるため、事前の準備が欠かせません。代表的な初期費用の発生タイミングは以下の通りです。

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タイミング内容の概要
土地契約時土地を購入する際の「手付金」など。売買契約時に支払うのが一般的です。
建築請負契約時工務店やハウスメーカーと契約する際の「契約金」。通常、工事費の5%〜10%ほどです。
着工時・中間工事時工事開始時に「着工金」、構造体完成後などに「中間金」が必要になるケースがあります。
住宅ローン実行前登記費用・火災保険料・印紙税など、住宅ローン実行前に現金で支払う「諸費用」。
引き渡し時残代金(ローン実行で支払われることが多い)と、残る諸費用を支払って鍵を受け取ります。

これらの費用は、数十万〜数百万円単位になることもあるため、いつ・いくら必要になるのかを事前に確認し、資金を確保しておくことが大切です。

注文住宅の初期費用はどのくらい自己資金で用意するべき?

注文住宅を建てる際、自己資金としてどのくらい用意すべきか迷う方は多いでしょう。一般的には、総費用の2割程度を自己資金で準備するのが理想とされています。

たとえば総額3,000万円の住宅であれば、600万円ほどが目安です。この資金は、土地の手付金や建築契約金、着工金、諸費用など、住宅ローン実行前に現金で支払う場面に使われます。ただし、必ずしも2割が必要というわけではなく、金融機関や返済計画によっては柔軟に対応可能です。余裕を持って多めに備えておくと安心でしょう。

注文住宅を建てる際に自己資金が少ない場合の選択肢

自己資金が少ない場合でも、住宅購入を諦める必要はありません。金融機関の制度やローンの組み方を工夫することで、資金調達をすることが可能です。

ここからは、注文住宅を建てる際に自己資金が少ない場合の選択肢について解説します。

以下で、それぞれの方法について詳しく解説します。

フルローン(自己資金ゼロでの住宅ローン)

フルローンとは、住宅の建築費や土地代などをすべて住宅ローンで賄う借入方法です。自己資金がなくても住宅取得が可能になるため、貯蓄に不安がある方にとっては大きなメリットがあります。

ただし、借入総額が増える分、返済負担や審査基準も厳しくなる点には注意が必要です。金融機関によっては頭金が必要とされる場合もあるため、事前に条件を確認しましょう。

将来の家計に無理のない返済計画を立てることが、フルローンを活用する上での重要なポイントです。

諸費用ローンの併用

諸費用ローンとは、登記費用や火災保険料、ローン事務手数料など、建築費以外の諸費用をカバーするための専用ローンです。住宅ローンとは別に組むことで、自己資金を抑えつつ購入を進めることが可能です。

ただし、金利がやや高めに設定されているケースが多く、借入期間も短い傾向にあるため、返済プランには注意が必要です。自己資金が十分でない場合の有効な選択肢として活用できますが、トータルの支払い額を必ず確認した上で検討しましょう。

つなぎ融資の利用

つなぎ融資は、住宅ローンの本契約が実行されるまでの間に必要な費用を一時的に補うための融資です。土地の決済や着工金、中間金など、融資前に発生する支払いに対応できる点が大きなメリットです。

また、住宅ローンは建物完成後の引き渡し時に実行されるため、それまでの資金が必要になる場合に活用されます。つなぎ融資は短期間で完済する前提のため、金利や手数料の確認が不可欠です。

必要なタイミングで資金を確保する手段として、計画的に利用することが大切です。

注文住宅の初期費用を抑えるポイント

注文住宅の初期費用は工夫次第で抑えることができます。以下のような対策を検討してみましょう。

それぞれのポイントについて、以下で詳しく解説します。

諸費用込みの住宅ローンを活用する

一部の住宅ローンでは、登記費用や火災保険料、ローン手数料などの諸費用も借入対象に含めることができます。したがって、自己資金の負担を軽減でき、初期費用が不足している場合でも購入しやすくなります。特に若い世代や貯蓄が限られている方には心強い選択肢です。

ただし、諸費用を含めた分だけ借入額が増えるため、返済額や総支払額が上がる点には注意が必要です。利用を検討する際は、金融機関の条件や金利をよく比較することをおすすめします。

オプションや仕様を絞り込む

注文住宅では、設備や建材のグレード、間取りの自由度が高い反面、こだわりすぎると費用が膨らみがちです。初期費用を抑えたい場合は、オプションや仕様を見直し、必要最低限に絞り込むことが重要です。

たとえば、高機能なキッチンや床暖房などは後からでも追加できる場合があるため、優先順位を明確にすることでコストカットにつながります。住みながら必要な部分をグレードアップするという考え方も、無理のない資金計画を立てるうえで効果的です。

支払いタイミングに柔軟な建築会社を選ぶ

建築会社によっては、契約時・着工時・中間金・引き渡し時など、支払いのタイミングが細かく設定されている場合があります。自己資金に不安がある場合は、融資実行後の支払いに対応してくれる建築会社を選ぶことで、資金繰りの負担を軽減できます。

また、支払いスケジュールの柔軟性は、家計やローン計画とのバランスにも関わる重要なポイントです。事前に支払い条件について丁寧に確認し、無理のないタイミングで進められる会社を選ぶようにしましょう。

注文住宅を建てる際に信頼できる建築会社の選び方

注文住宅では、費用の明確さや対応力、施工品質などが建築会社選びの大きなポイントになります。ここからは、注文住宅を建てる際に信頼できる建築会社の選び方について解説します。

以下で、それぞれのポイントについて解説します。

会社の口コミや実績をチェックする

信頼できる建築会社を選ぶためには、過去の実績や口コミをチェックすることが欠かせません。実際の施工事例を見ることで、その会社が得意とする設計やデザインの傾向を把握できます。

また、口コミやレビューには、契約時の対応や施工後のトラブル対応など、パンフレットではわからない情報が多く含まれています。公式サイトだけでなく、第三者サイトやSNSなど幅広い情報源を確認することで、より確実な判断ができるようになるでしょう。

契約前に納得できるまで相談できる体制があるか

注文住宅の成功は、契約前の打ち合わせ段階でどれだけ不安や疑問を解消できるかにかかっています。納得できるまで相談に応じてくれる会社であれば、自分たちの希望や条件を正確に伝えることができ、完成後の満足度も高くなります。

逆に、相談の回数が限られていたり、対応が一方的な会社は避けたほうが無難です。質問に丁寧に答え、柔軟に提案してくれるかどうかを見極めることが、信頼できるパートナー選びのカギとなるでしょう。

札幌市で注文住宅が建築可能なおすすめ会社3選

札幌市で注文住宅を検討している方にとって、信頼できる会社を選ぶことは非常に重要です。ここでは、札幌エリアで実績が豊富な3社を紹介します。

以下でそれぞれの会社について、詳しく解説します。

土屋ホーム

出典元:土屋ホーム

土屋ホームは、北海道を拠点に全国展開する住宅メーカーで、厳しい寒冷地でも快適に過ごせる断熱性と高い耐震性を兼ね備えた住まいづくりを得意としています。施工品質の高さと丁寧な対応で、多くの施主から支持を得ています。

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項目詳細
会社名株式会社土屋ホーム
所在地北海道札幌市北区北9条西3丁目7番地 土屋ホーム札幌北九条ビル
創業年月1969年6月
公式サイトhttps://www.tsuchiyahome.jp/

自社大工による施工体制と全棟構造計算を標準化するなど、品質管理にも徹底的にこだわっています。

商品ラインナップには、自由設計の『CARDINAL HOUSE』とコストパフォーマンスに優れた『LIZNAS』があり、ライフスタイルに合わせた選択が可能。心地よさを追求した高性能住宅を検討している方におすすめの住宅会社です。

また、もっと詳しく知りたい方は土屋ホームの公式サイトを訪れてみてください。

以下の記事では土屋ホームのさらに詳しい口コミ・評判、施工事例を紹介していますので、気になる方はぜひ一度お読みになってみてください。

日本ハウスホールディングス

出典元:日本ハウスホールディングス

自然素材にこだわった家づくりを得意とする日本ハウスホールディングス。檜を用いた構造材や、長寿命住宅の設計が特徴です。

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項目詳細
会社名株式会社日本ハウスホールディングス
所在地〒102-0072 東京都千代田区飯田橋4-3-8 日本ハウスHD飯田橋ビル
電話番号0120-247-300
会社HPhttps://www.nihonhouse-hd.co.jp/

自社グループでの素材調達と一貫した生産体制により、耐久性・安全性・快適性を高水準で実現。ZEHや脱炭素住宅にも力を入れており、環境に優しい住まいを提供しています。

また、長期保証やアフターサービス体制も充実しており、永く住める家を求める方にぴったり。自然素材を活かした安心感のある住まいを探している方におすすめです。

以下の記事では、株式会社日本ハウスホールディングスのさらに詳しい口コミ・評判、施工事例を紹介していますので、気になる方はぜひ一度お読みになってみてください。

一条工務店

出典元:一条工務店

業界トップクラスの住宅性能を誇る一条工務店は、全館床暖房や高断熱構造を標準装備として提供しています。エネルギー効率の高い住宅を求める方に人気で、モデルハウスでも性能の高さを体感できます。

項目詳細
会社名株式会社一条工務店
所在地東京都江東区木場5-10-10
電話番号0120-516-019
会社HPhttps://www.ichijo.co.jp/

太陽光発電や全館床暖房を標準搭載とし、省エネ・健康・快適を高次元で実現。2020年代以降も注文住宅販売棟数でギネス世界記録™に認定されるなど、実績・信頼性ともに申し分ない企業です。

品質と機能に妥協したくない方に最適な選択肢であり、将来を見据えた『後悔しない家づくり』をしたい方におすすめです。

以下の記事では、一条工務店のさらに詳しい口コミ・評判、施工事例を紹介していますので、気になる方はぜひ一度お読みになってみてください。

まとめ

本記事では、注文住宅にかかる初期費用の内訳や費用相場、費用を抑えるための具体的なポイント、さらに信頼できる建築会社の見極め方までを丁寧に解説しました。

注文住宅の初期費用は、建物の本体工事費に限らず、外構や地盤改良といった付帯工事費、住宅ローン手数料や登記費用などの諸費用、さらに土地を購入する場合は土地代など、さまざまな費用で構成されています。

これらの費用は、住宅ローンの融資実行前に支払いが必要になるケースも多く、自己資金の準備状況や支払いスケジュールへの理解が、スムーズな家づくりに直結します。

また、自己資金の割合やローンの借入方法によっても、毎月の返済負担や総支払額が大きく変わるため、早めの資金計画が欠かせません。注文住宅を検討している方は、ぜひ本記事の内容を活用してください。

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