高性能住宅とは？一般住宅との違いやメリット・デメリットを徹底解説

住宅選びや家づくりを検討する際に「高性能住宅」という言葉をよく耳にするようになりました。しかし、具体的にどのような住宅を指すのか、一般的な住宅とどう違うのかわからない方も多いのではないでしょうか。

この記事では、高性能住宅の基本的な定義から特徴、メリット・デメリットまで、わかりやすく解説します。さらに、札幌市で高性能住宅の建築に強いおすすめの注文住宅会社もご紹介します。これから住宅購入や新築を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

また、以下の記事で⁨⁩は札幌市でおすすめの注文住宅会社を紹介していますので、住宅会社選びでお悩みの方はぜひ参考にしてみてください。

高性能住宅とは？基本的な定義と特徴

高性能住宅とは、断熱性能・気密性能・耐震性能・耐久性能などが一般的な住宅よりも高い水準で設計・施工された住宅のことを指します。単に見た目が良いだけでなく、住む人の快適性や健康、省エネルギー性能に配慮した住まいです。

国が定める「住宅性能表示制度」では、断熱性能や耐震性などの項目ごとに等級が設けられており、高性能住宅はこれらの評価が高い住宅を指します。例えば、断熱性能等級4以上、耐震等級2以上などの性能を持つ住宅が該当します。

一般住宅と高性能住宅の大きな違いは、住宅の性能に対する考え方にあります。一般住宅が建築基準法の最低基準を満たすことを目指すのに対し、高性能住宅は居住者の快適性や健康、そして環境への配慮を重視し、より高い水準を目指しています。特に北海道のような寒冷地では、高断熱・高気密設計は住まいの性能として不可欠な要素となっています。

高性能住宅の3つの重要な要素

• 高気密・高断熱性能で実現する温度差のない住環境
• 省エネルギー性能と光熱費削減効果
• 耐震性・耐久性による長寿命化

高性能住宅は上記の要素を高いレベルで実現することで、快適で健康的、かつ経済的な住まいを提供します。一般住宅と比較して初期コストは高くなりますが、長期的に見ると様々なメリットがあります。

高気密・高断熱性能で実現する温度差のない住環境

高性能住宅の最大の特徴は、高い気密性と断熱性です。壁や床、天井に十分な厚さの断熱材を施工し、熱の出入りを最小限に抑えることで、室内温度を安定させます。

一般的な住宅では、冬場に部屋ごとの温度差が生じやすく、特に居間と脱衣所・浴室などでは大きな温度差が発生します。この温度差がヒートショックの原因となります。高性能住宅では高気密・高断熱によって家全体の温度差を小さくし、安全で快適な住環境を実現します。

以下の記事では、高断熱・高気密の住宅について解説した記事なので、ぜひ、参考にしてください。

省エネルギー性能と光熱費削減効果

高性能住宅は高い断熱性と気密性によって、エネルギー消費を大幅に削減できます。暖房や冷房の効率が良くなるため、エネルギー使用量が減少し、光熱費の削減につながります。

一般的な住宅と比較して、高性能住宅では年間の光熱費が30〜50%程度削減されるケースもあります。特に北海道では冬場の暖房費が大きな負担となりますが、高性能住宅ではその負担を大幅に軽減できます。

近年では、太陽光発電システムや蓄電池、高効率給湯器などを組み合わせたZEH（ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス）の普及も進んでおり、さらなる省エネルギー性能の向上と光熱費削減が実現しています。

耐震性・耐久性による長寿命化

高性能住宅は、耐震性と耐久性にも優れています。構造計算に基づいた適切な耐震設計と、品質の高い建材の使用により、地震などの災害に強い住まいを実現します。

耐震等級は一般的な住宅が等級1を満たすのに対し、高性能住宅では等級2や等級3を取得しているケースが多く見られます。等級3の場合、震度7クラスの大地震でも倒壊・崩壊しない高い耐震性能を持っています。

以下の記事では、耐震性能の高い住宅について書いている記事なので、是非参考にしてください。

高性能住宅のメリット

• 快適性向上とヒートショック防止
• 長期的な光熱費の削減効果
• 健康面でのメリットと住まいの価値

高性能住宅には上記のようなメリットがあります。初期投資は一般住宅より高くなりますが、長期的に見ると様々な面でメリットを享受できます。

快適性向上とヒートショック防止

高性能住宅の最大のメリットは、一年を通して快適な室内環境を維持できることです。高断熱・高気密設計により、夏は涼しく冬は暖かい室内環境を実現し、住む人に快適さを提供します。

特に重要なのは、室内の温度差が少ないことです。一般的な住宅では、居間と廊下、浴室などで大きな温度差が生じることがありますが、高性能住宅ではこの温度差を最小限に抑えられます。これにより、ヒートショック（急激な温度変化による血圧の変動）のリスクを大幅に減らすことができます。

また、高気密化によって外部からの騒音も低減され、静かな住環境を実現できます。交通量の多い道路沿いや都市部でも、騒音に悩まされにくい住環境を得られることも大きなメリットです。

長期的な光熱費の削減効果

高性能住宅では、高い断熱性能と気密性能により、暖房や冷房の効率が良くなります。その結果、エネルギー消費量が減少し、長期的な光熱費の削減につながります。

一般的な住宅と比較して、高性能住宅では年間の光熱費が30〜50%程度削減されるケースもあります。例えば、北海道の一般的な住宅では年間の暖房費が30万円程度かかるところ、高性能住宅では10〜15万円程度に抑えられることもあります。

太陽光発電システムや高効率給湯器などの設備を組み合わせることで、さらなる光熱費削減も可能です。ZEH（ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス）では、年間の一次エネルギー消費量を正味ゼロにすることを目指しており、光熱費をほぼゼロにできる可能性もあります。

健康面でのメリットと住まいの価値

高性能住宅は、健康面でも大きなメリットがあります。室内の温度差が少ないため、ヒートショックのリスクが減少し、特にお年寄りの健康維持に貢献します。

また、適切な換気システムによって室内の空気質が保たれ、シックハウス症候群のリスクも低減されます。アレルギーやアトピー性皮膚炎などの症状が改善されたという事例も多く報告されています。

健康に配慮した住環境は、単に病気のリスクを減らすだけでなく、住む人の生活の質を向上させます。快適で健康的な住環境は、精神的な安定にもつながり、住まいとしての価値を高めます。

高性能住宅のデメリット

• 初期費用の高さと投資回収の考え方
• メンテナンスや設備更新の必要性

高性能住宅には多くのメリットがある一方で、いくつかのデメリットも存在します。これらを理解した上で、自分に合った住宅選びを進めることが重要です。

初期費用の高さと投資回収の考え方

高性能住宅の最大のデメリットは、初期費用の高さです。一般住宅と比較して、15〜30%程度建築コストが高くなる場合があります。高断熱材や高性能サッシ、換気システムなど、高品質な建材や設備を使用するためコストが上昇します。

しかし、この初期費用の高さは、長期的な視点で見れば投資と考えることができます。光熱費の削減や修繕費の低減などによって、10〜20年程度で初期コストの差を回収できるケースも少なくありません。また、各種補助金や税制優遇を活用することで、初期費用の負担を軽減することも可能です。

高性能住宅を検討する際は、初期費用だけでなく、ライフサイクルコスト（建築から解体までにかかる総コスト）の視点で考えることが重要です。住宅ローンの返済期間を含めた長期的な家計への影響を試算した上で、判断することをおすすめします。

メンテナンスや設備更新の必要性

高性能住宅では、その性能を維持するために適切なメンテナンスが必要です。特に高気密住宅では、換気システムの定期的なメンテナンス（フィルター清掃など）が欠かせません。換気を怠ると、湿気や結露の問題が生じる可能性があります。

また、設備機器（給湯器やエアコンなど）は、一般的に10〜15年程度で更新が必要となります。高性能な設備ほど初期費用は高くなりますが、エネルギー効率が良く、使用期間中のランニングコストを抑えられる傾向にあります。

札幌市でおすすめの注文住宅会社3選

• 土屋ホーム
• 日本ハウスホールディングス
• 一条工務店

札幌市には高性能住宅を得意とする注文住宅会社が多数あります。その中でも、北海道の厳しい気候に対応した家づくりの実績があり、高気密・高断熱性能に優れた住宅を提供している3社をご紹介します。

土屋ホーム

土屋ホームは北海道生まれの地域密着型住宅メーカーで、北海道の厳しい気候に対応した高性能住宅の建築に強みを持っています。1974年の創業以来、北海道の気候風土を熟知した住宅づくりを行っており、独自の高断熱・高気密技術「N-BOX工法」を採用しています。

同社の特徴は、気候条件に合わせた断熱設計と確かな施工技術です。断熱材の適切な選定と施工により、冬の厳しい寒さにも対応できる快適な室内環境を実現しています。また、自然素材を活かした健康住宅の提案にも力を入れており、木のぬくもりを感じられる住まいづくりが評価されています。

日本ハウスホールディングス

日本ハウスホールディングスは寒冷地住宅のパイオニアとして知られ、北海道で50年以上の実績を持つ住宅メーカーです。独自の「燃エルス」と呼ばれる外張り断熱工法を採用し、高い断熱性能と気密性能を実現しています。

同社の最大の強みは、寒冷地に適した住宅の設計・施工技術です。外張り断熱工法により、壁内結露を防止し、住宅の耐久性を高めています。また、太陽光発電システムや蓄電池などの再生可能エネルギー設備の導入にも積極的で、ゼロエネルギーハウス（ZEH）の普及にも力を入れています。

一条工務店

一条工務店は全国展開する大手住宅メーカーですが、高気密・高断熱にこだわる住宅づくりで知られています。同社の「i-シリーズ」は、業界トップレベルの断熱性能を持ち、特に北海道の厳しい冬にも対応できる住宅として評価されています。

同社の特徴は、徹底した品質管理と高い断熱性能です。工場生産された高精度のパネルを現場で組み立てる「i-PUC工法」により、高い気密性と断熱性を実現しています。断熱性能等級6を誇る高い断熱性能と制振装置『MIRAIE』を採用した高い耐震性を持つのが特徴です。

まとめ

高性能住宅は、断熱性能・気密性能・耐震性能などが一般的な住宅よりも高い水準で設計・施工された住宅です。快適性や健康面、省エネルギー性能、耐久性など、様々な面でメリットがあります。特に北海道のような寒冷地では、高断熱・高気密は快適な住環境を実現するために不可欠な要素となっています。

一方で、初期費用の高さや適切なメンテナンスの必要性など、いくつかの注意点もあります。しかし、長期的な視点で見れば、光熱費の削減や修繕費の低減などによって、コストメリットが期待できます。

高性能住宅の建築を検討する際は、自分のライフスタイルや予算に合わせて、最適な住宅会社を選ぶことが大切です。各社の特徴や強みを比較しながら、納得のいく住まいづくりを進めましょう。