住宅の断熱性能を評価する重要な指標が「断熱等級」です。この等級は、住宅の省エネ性能や快適性を左右する重要な基準となり、4から7までの4段階で評価されます。特に寒冷地である札幌では、この断熱性能が住まいの快適性と経済性に大きく影響します。
新築住宅の検討段階において、各等級の特徴と違いを理解することは、将来を見据えた賢明な選択につながります。この記事では、断熱等級の基礎知識から選び方まで、詳しく解説します。
また、以下の記事では札幌市でおすすめの注文住宅会社を紹介していますので、住宅会社選びでお悩みの方はぜひ参考にしてみてください。
断熱等級の基礎知識
住宅の断熱性能を客観的に評価するための指標である断熱等級は、外皮平均熱貫流率(UA値)などの数値基準によって判定されます。この基準は、快適な住環境の実現と省エネルギー性能の両立を目指して設定されています。
断熱等級の定義と目的

断熱等級は、住宅の省エネルギー対策等級としても知られ、住宅の断熱性能を4〜7の4段階で評価する基準です。この等級は、建物の外皮(壁、屋根、床など)がどれだけ熱の出入りを防ぐことができるかを示しています。主な評価指標は外皮平均熱貫流率(UA値)で、この値が小さいほど断熱性能が高いことを意味します。
断熱等級の主な目的は、住まいの快適性確保と省エネルギーの実現です。適切な断熱性能により、冬季の暖房効率向上、結露の防止、室内温度の安定化が図れます。また、近年では地球環境への配慮やカーボンニュートラルの観点からも、その重要性が高まっています。
等級判定の評価方法
断熱等級の判定は、主にUA値によって行われます。UA値とは、住宅の外皮全体の断熱性能を示す指標で、単位は「W/㎡・K」で表されます。等級4が0.87以下、等級5が0.6以下、等級6が0.4以下、最高等級の7が0.19以下という基準値が設定されています。
この評価には、以下の要素が含まれます。
- 外壁、屋根、床の断熱材の種類と厚さ
- 開口部(窓やドア)の断熱性能
- 熱橋(柱や梁などの熱が逃げやすい部分)の処理
- 気密性能の確保
断熱等級の地域区分について
住宅の断熱性能は、その建設地域の気候条件によって必要な水準が異なります。日本の気候特性を考慮し、全国は8つの地域に区分されています。
特に寒冷地である札幌を含む1地域では、より高い断熱性能が求められ、快適な住環境を実現するために重要な基準となっています。
全国8区分の考え方

日本の地域区分は、暖房度日(寒さの度合いを示す指標)や気温などの気候特性に基づいて設定されています。1地域は北海道の寒冷地、2地域は北海道の一部と東北の寒冷地、3地域は東北から北関東の一部、そして4〜8地域は徐々に温暖な地域へと分類されています。
この区分により、各地域の気候特性に応じた適切な断熱性能基準が定められています。
地域別の必要性能
寒冷地である1地域(札幌など)では、最も厳しい断熱性能基準が設定されています。
例えば、断熱等級4でも、UA値は0.46W/㎡・K以下という基準値が求められ、これは他地域より大幅に厳しい数値です。一方、温暖な地域では比較的緩やかな基準となりますが、夏季の遮熱性能も考慮する必要があります。
断熱等級4の概要と特徴
断熱等級4は、長年にわたり住宅の省エネ基準として採用されてきた性能基準です。一般的な住宅における標準的な断熱性能として位置づけられ、基本的な快適性と省エネ性を実現する等級です。
UA値0.87W/㎡・K以下という基準値により、無断熱住宅と比べて約30%の暖房費削減効果が期待できます。ただし、特に寒冷地である札幌では、冬季の結露リスクや暖房効率の面でより高い性能が推奨されます。

断熱等級5の概要と特徴
断熱等級5は、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の基準を満たす性能レベルとして注目される等級です。UA値0.6W/㎡・K以下という基準値は、一般的な住宅と比べて約30%高い断熱性能を実現します。
年間の光熱費を8〜12万円程度削減できる効果があり、投資回収も比較的現実的な期間で可能です。また、室内の温度むらも少なく、快適性と経済性のバランスが取れた選択肢として評価されています。
断熱等級5について詳しく知りたい方はこちらを参考にしてください。

断熱等級6の概要と特徴
断熱等級6は、ZEH基準を上回る高性能な断熱性能を実現する等級です。UA値0.4W/㎡・K以下という基準値により、優れた居住性能と省エネ性を両立します。
暖房停止後も4時間程度は快適な室温を維持でき、年間の光熱費削減額は15〜20万円程度となります。また、結露のリスクがほぼなく、室内の温度差も2℃程度に抑えられるため、特に寒冷地での生活において、その性能差は顕著な効果となって表れます。
断熱等級6について詳しく知りたい方はこちらを参考にしてください。

断熱等級7の概要と特徴
断熱等級7は、住宅の断熱性能において最高水準の性能基準です。UA値0.19W/㎡・K以下という基準値は、一般的な住宅と比較して4倍以上の性能差があります。
暖房停止後も6時間以上快適な室温を維持でき、年間の光熱費削減額は25〜30万円に達します。また、室内の温度差が1℃以内に抑えられ、究極の快適性と省エネ性を実現する一方で、高度な施工技術と相応の投資が必要となります。

断熱等級の選び方
断熱等級の選択は、住まいの快適性と経済性に大きく影響する重要な判断となります。特に寒冷地である札幌では、地域特性を考慮した慎重な選択が必要です。等級選びのポイントは、建設地の気候条件、予算、そして長期的な費用対効果のバランスにあります。
地域特性による選択
札幌のような寒冷地では、少なくとも断熱等級5以上の選択が推奨されます。厳しい冬の寒さに対応するためには、高い断熱性能が不可欠だからです。
実際の生活では、外気温-15℃という条件下でも快適な室内環境を維持できる性能が求められます。低い断熱等級を選択すると、暖房費用の増加だけでなく、結露やカビの発生リスクも高まります。
予算と効果のバランス
断熱性能の向上には追加コストが必要となりますが、これは単なる出費ではなく、長期的な投資として考えることが重要です。
例えば、断熱等級7は初期費用が高くなりますが、光熱費の大幅な削減により、15〜20年程度で投資回収が可能です。一方、断熱等級5は、比較的抑えた追加投資で、基本的な快適性と省エネ効果を得られる選択肢となります。
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項目 | 詳細 |
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会社名 | 株式会社土屋ホーム |
所在地 | 北海道札幌市北区北9条西3丁目7番地 土屋ホーム札幌北九条ビル |
創業年月 | 1969年6月 |
公式サイト | https://www.tsuchiyahome.jp/ |
札幌のような寒冷地で注文住宅を建てる際、高い断熱性能は快適な暮らしの実現に不可欠です。土屋ホームは、1969年の設立以来、北海道の気候に特化した住宅づくりを追求し続け、断熱等級7をも上回る性能を標準仕様として提供しています。
66mmの外断熱材とグラスウールを組み合わせたダブル断熱構法により、UA値0.19W/㎡・Kという業界トップクラスの断熱性能を実現します。
業界最高水準の気密性能(C値0.38㎠/㎡)と基礎断熱工法の採用により、外気温が-6℃でも室内温度15℃以上を維持できる性能を持ち、年間冷暖房費を一般住宅と比べて60%以上削減することができます。
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まとめ
断熱等級は、住宅の断熱性能を4段階で評価する重要な指標です。等級選びのポイントは以下の通りです:
- 断熱等級4:一般的な住宅の標準性能として普及
- 断熱等級5:ZEH基準を満たす性能レベル
- 断熱等級6:ZEH基準を上回る高性能な断熱性能
- 断熱等級7:最高水準の性能を実現する等級
特に札幌では、厳しい冬の寒さに対応するため、断熱等級5以上の選択が推奨されます。土屋ホームのような、高い技術力と豊富な実績を持つハウスメーカーの選択により、確実な性能を実現することができます。
断熱性能は、一度決めると改修が困難な要素です。長期的な視点で、自身のライフスタイルや予算に合わせた最適な選択をすることをお勧めします。